読みもの
2026.02.07
星が綺麗な「星取県」の岡益
「星キレーねー」と三男が。子ども達も大荷物と三男を抱っこして必死に玄関まで歩いていると夜空を指して言います。岡益の冬は18時でも、もう真っ暗です。一緒に見上げてみると、夜空一面に広がるとても綺麗な星空。
力の限り、子ども達を家の中へ連れていくことに必死で地面しか見ていなかった私には癒しの夜空に見えました。すると「本当だ!あ!オリオン座だ!」と長男、二男も続きます。
そんな星空に改めて気づくきっかけとなったのは、子どもたちが欲しいと言った星座図鑑からでした。付録でついているD V Dを一緒に見ていると「小学校の頃勉強したなー」と懐かしい気持ちになり「どれがオリオン座だったかな、冬の大三角はどんなのだったかな」と思い星空の綺麗な日には親子で空を見上げるようになり、子ども達と星座の神話を読む事も、とても楽しくなりました。
私自身も、子どもの頃夜空を見上げることが好きでした。街の明かりの少ない場所では星空がたくさんみることができ、嬉しかった事を今でも覚えています。
そんな昔を振り返り、どんな場所で星が綺麗に見えるのだろうか、調べてみると空気が澄んでいて光害が少ない場所で綺麗に見えるそうです。光害とは夜の明かり、特に人工の光、街灯、商業施設の明かりなどによって夜でも明るくなり星空が見えない事を光害と言うそうです。
大人になってからは、夜でも明るい場所で過ごすことが多くなり、ふと夜空を見上げることも少なくなっていました。
そうした中で気づいたのどかで光害の少ない岡益の美しい星空。
ふと見上げた時には「懐かしいなー」なんだか子どもの頃を思い出すように、ホッと落ち着く気持ちになれる夜空。そんな夜空が残っている場所というのは嬉しいな、子ども達が大人になっても同じような夜空、風景が残り続けて欲しいなと思います。
空は地球どこにも同じ空が広がっていますが、その地域の明かりや空気によって見える世界が変わってしまいます。工業地帯の夜の景色も、100万ドルの夜景と言われる景色も、オーロラの見える景色もどれも素敵だと思います。
鳥取県は「星取県」とも平井知事が命名されました。星に手が届きそうなくらい綺麗な鳥取県の星空、いつまでも残っていてほしいな、そんな願いを込めながらの寺嫁日記執筆になりました。
長通寺 寺族 磯江真美(なおみ)合掌
2025.09.27
寺嫁日記〜令和7年夏号掲載〜
「親子の挑戦」
毎年6月7月と暑くなるたびにお寺はそわそわし始めます。住職も「今年の夏も暑いかなー、早くお盆の準備に取り掛からないとな」とぼそぼそとつぶやき始めます。私もこの時期になると夏をどうやって乗り越えようか、ということが頭の中をめぐります。
そんなお寺が一番忙しくなるお盆。今年は長男が「傘踊りがしたい」と、とんでもないことを言い始めました。去年の夏、子どもたちにも少しは地元の夏の風物詩を見せてあげたいなと思い、私も住職も最後の体力を振り絞って8月14日しゃんしゃん祭りへ連れて行きました。すると長男の通う小学校の連の息のあった見事な演舞を見ることができました。その様子を見ていた長男は「かっこいいな、やってみたな」と言うようになりました。お寺としては一年で一番忙しい時期。「こまった・・・」しかし長男は「絶対にやりたい!頑張るから!」と譲りません。住職も参加した経験はもちろんないので「大丈夫かな」と子どもの心配はもちろんお寺の心配もし悩んでいました。しかし、子どもの間しかできない経験かもしれません。「このチャンスを逃したら・・・何事もあきらめずに頑張って欲しい。よし。せっかくだからやってみよう」と親子で決断をし、挑戦してみることにしました。子どもの間しかできない経験かもしれませんし、鳥取の文化も体験してほしいという思いでした。
連に入り、練習が始まりました。長男も毎日熱心にタブレットを見ながら練習をしています。全体練習というものもありものすごい熱量。今までしゃんしゃん祭りに行ったこともなく、テレビでしか見る機会のなかった住職は「こんなに練習するんだな」と驚いている様子でした。曲数も一曲ではありません。足の角度、目線の向き、細かい動き一つ一つ覚えていきます。これをあの暑い中、3時間。長男は踊りきれるのだろうか、そして私はついて回れるだろうかという不安に駆られています。そして最大の問題。どうやって当日会場まで連れていくのか。集合時間はまだお寺で法要をお勤めしている時間。「これはまずい、そんなに早く集合するの?どうしよう・・・」そんな時「一緒に行こうよ」と友達の保護者の方に声をかけていただきました。本当にありがたいことです。しかも、真逆の方向から来てくださると。もしかしたら諦めないといけないかなとも考えていましたが、周りに助けられていると実感しました。
このお便りが皆様のもとへ届く頃は、本番へ向けた大詰めの練習の時期だと思います。私も住職もお寺のことでそわそわ、ばたばたしている、お盆のこの時期。お寺にお参りいただいたとき、もしかしたら長男が「しゃんしゃん」と練習をする鈴の音が聞こえているかもしれません。親子の挑戦。この夏も頑張っていきます。
